南西アフリカ事件②

第一次大戦を経て、植民地所有の言い訳として生まれた委任統治とは、なんでしょうか。

 

第一次大戦という空前の大戦争を経験して、国際社会(という名前のヨーロッパとアメリカ)は、今後おなじような戦争を起こさないために、アメリカが提唱して国際連「盟」(the League of Nations)という国際的な組織を作りました。

 

今の国際連「合」(the United Nations)の前身です。

 

日本も第一次大戦では戦勝国だったので、国際連盟の理事国になりました。今でいう安保理常任理事国みたいな。

 

さて、国際連盟を提唱したアメリカは、また「民族自決」という原則を提唱しました。どの国も他の国に支配されるのではなく、自分たちで国を治めるということです。独立するということです。

 

でも実際に民族自決自決できたのはヨーロッパの地域だけで、アフリカなどの後進的な地域は植民地のままとなりました。それでも「植民地を支配するぞ〜!」とはなかなか言いにくくなっていたので、委任統治という制度が生まれました。

 

委任統治制度は、統治国が植民地を支配するのは変わりません。しかし、国際連盟の監督が入るというところに大きな違いがあります。