武力行使と武力攻撃

武力行使は、武力不行使原則(憲章2条4)上の、武力攻撃は自衛権(憲章7章51条)上の概念。

国際関係上の、他国の領土保全・政治的独立をおかす
武力行使を禁止

武力攻撃は、個別的、集団的自衛権を発動させるものだが、
ニカラグア事件によれば、武力攻撃は武力行使の一部。
なお、武力攻撃に定義については侵略の定義3条gも参照。
武力攻撃にいたらない武力行使を受けても、自衛権は発動できず、
均衡のとれた対抗措置が行使できるにとどまる。

武力攻撃を受けた場合は、自衛権を行使できるが、それは安保理が行動をとるまでの機関に限定され、事後報告が必要、さらに正否を安保理が集権的に判断

これらニカラグアでできた基準はオイルプラットフォーム事件でも踏襲。

 

外交的庇護

外交使節団が亡命を求められたときにとりうべき措置について論じなさい。

 


1亡命希望者が大使館へ来館して亡命を要求したと考え検討する。
 大使館は、ウィーン外交関係条約および慣習国際法上、接受国の裁判・執行管轄権が原則的に及ばないとされるが、接受国の領域にあることに変わりはない。そして、外交的庇護は、接受国の主権を侵害するものであり、国際法上違法とみなされる。(庇護事件)
 しかしながら、亡命者の保護を拒否し直ちに大使館外への退去を求める対処は、以下の2点において国際法上問題となりうる。


2.政治犯罪人不引き渡し原則に留意する必要がある。政治犯罪人不引き渡しは国家の権利かについて議論はあるものの、人権の主流化した潮流にあっては、不引き渡しは国家の義務であるとする考えが有力であり、自由権規約でも明文化されている。そのため、亡命希望者が政治犯罪人である場合は、接受国に引き渡してしまうと国際法上違法となる可能性がある。

 

3.ノンルフールマン原則に留意する必要がある。難民条約においても「迫害の恐れ」のある難民申請者を本国へ送還することは明確に禁じられており、近年ではこの原則はすでに慣習国際法化したという主張も一定の支持を集めている。

 

4.上記2点の理由から、来館した亡命希望者の措置は、庇護自体違法であるのの、引き渡しも国際法上の問題があることから、 当事国同士の個別具体的な外交交渉に依るところが大きい。

中国の国防費

中国の国防費は07年度に日本を抜いてアジア最大となった。

China's defence expenditure became the largest in Asia,getting ahead of Japan.

 

それ以来、日本との差は開く一方で、10年度予算案では日本の1.44倍に拡大した。

Since then, the gap between China and Japan has been growing. As of 2010, the Chinese budget is 1.44 times as much as Japanese one .

 

中国の国防費は07年度に日本を抜いてアジア最大となった。

China's defence expenditure became the largest in Asia,getting ahead of Japan.

 

それ以来、日本との差は開く一方で、10年度予算案では日本の1.44倍に拡大した。

Since then, the gap between China and Japan has been getting bigger and bigger,  which has resulted in  

 

中国政府は兵器の研究・開発費を国防費に含めていないため、米国防総省は公表額の2~3倍に達するとみている。

 

 国防費の総額だけでなく内訳も不透明だから、中国の軍事戦略への疑念が強まる。

 Not only  the total amount but also the break down of the defence expenditure is so unclear that we are more dout

従来、中国軍の最大の目標は台湾にあるとみられてきたが、近年の著しい軍拡は台湾を超える戦略的な目標もうかがわせる。

 

(中略)

[...]

ミャンマースリランカとの関係強化で、中国はインド洋での存在感も強めている。

 

インドやオーストラリアが国防費の大幅な増額に踏み出すなど、中国の軍拡はアジア・太平洋地域の軍拡競争を招きつつある。

 

 

中国は国防費を含めて軍事面での透明性を高めていく必要がある。

 China has to increase clearness about military including defence expenditure.

不毛な軍拡競争を避けるため、日本政府も働きかけを強めるべきだ。

In order to avoid a futile arms race, Japanese government should make more effort.

国内管轄事項

ノッテボーム事件をふまえて、「国籍は国内管轄事項である」という命題を論じなさい。

 

1. いかなる事項が国内管轄事項であるかについては、国際法によって相対的に決定される(相対説)。

 

聯盟時代のチュニス=モロッコ国籍法事件においてPCIJは、国内管轄事項に関して、国際法により規律されていない事項であり、国際関係の発展に依存して相対的に決定されるものである」と判示した。

 

また同事件では、国籍付与は、(当時の)国際法が規律しておらず、それゆえ国内管轄事項であるとも述べられている。

 


2. 国連体制下でも国内管轄事項の判断に関しては、相対説が該当するとされる。

 

 ICJはノッテボーム事件において、チュニス=モロッコ国籍法事件を踏襲し、国籍付与自体は国内管轄事項であるとした。

 

その上で、国籍付与によって生じる国際法上の効果のうち、外交的保護権の行使に関して検討を加えている。

 

そこでは、まず外交的保護権の他国に対する行使が認められるか否かは、対抗力の問題であることが示された。

 

さらに他国に対して対抗力を有するか否かは(国内管轄事項ではなく)国際法の決するところであるとし、その判断基準は「真正な結合」の有無によるとした。

 


3. 従って、国籍の付与それ自体は国内管轄事項だが、国籍付与によって生じる国際法上の効果に関してはその限りではない。 以上

蝉の声

蝉の声が好きだ。夏が好きだから。

 

ミンミンと鳴く声、シャーシャーと鳴く声を聞くと、世界が少し違って感じる。

まるで、現実世界じゃないみたいな感覚。エヴァンゲリオンシュタインズゲートひぐらしエルフェンリート。私が好きなアニメはたいてい、夏の物語だった。夏は出会いと別れの季節だと思う。夏休みに旅に出る。東京から実家に帰省する。そして夏は、人間と出会うだけでなく、あの世から祖霊がおとずれる季節でもある。

 

夏はどんな季節だろう?

まだ夏も盛りでない6月に夏至となり、太陽は勢力のピークを迎える。だから、夏とは太陽が老い行き、死へと近づいていく季節だ。

 

夏は力強く、盛大で、そしてまた儚い。騒々しく鳴いていた蝉たちも、気づかないうちに地面にひっくり返っているのだろう。私の目には入らないけれど、一匹も残らず、死んでしまったんだ。

 

 

 

 

 

私は、今年の4月に就職した。26歳、新卒というには遅すぎるかもしれないけれど。東大を出て、官僚になる夢を果たせず、地元関西の企業に拾ってもらった。勤め先は田舎だけど、悪い選択ではなかったなと思う。

 

しっかりした会社だし、優しい。上司も優秀で、目をかけてくれる。新卒の私を東京のコンサルのセミナーにも行かせてくれるし、重要なプロジェクトのメンバーにも入れてくれる。給料はたいしたことないけれど、定時に帰れる。正直、予想していた以上に恵まれた環境だ。

 

でも、ときどき不安になる。私は夢を追いかけるために、就職したのだった。まだ、あきらめていない、f省につとめる夢を。そう自分に言い聞かせている。私は流されやすい。流されやすすぎて、選挙に出かかったり、洗礼を受けそうになっているくらいだ。それでも、流され流され、今の会社で勤めて終わるわけにはいかない。果たして私はまた、憧れだけに目をやって足元をおろそかにしているのか?

 

「ここがロドスだ、ここで飛べ!」(Hic Rhodus, hic salta!)と言っていた。ヘーゲルもAKBも。

 

私は抜け殻を脱ぎ捨てた。羽化した木にしがみつき、地に還るのを待つなんてまっぴらだ。ここで私は飛ぶ。降り立つ場所に降り立ちたいから。