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トランプの執行命令

国際法 国際政治

金曜の夜に出たという、アメリカの執行命令(Executive Order)で、難民は120日、イラン・イラク・イエメンとか7カ国の人は90日、アメリカに入国できなくなってます。

 

全米で抗議デモがすごいらしいですね。

 

Executive Order(執行命令)は、大統領が議会を通さずに出せるみたいですが、

日本だとExecutive Orderに相当する内閣府令は法律の委任の範囲内じゃないとできません。

 

三権分立が世界的に稀なほどはっきりしたアメリカだからこそだせる命令なんでしょう。

 

アメリカ法は知りませんけど、さすがに違憲では…?と思います。

 

オバマ政権から引き継いだ法務長官がこの大統領命令の裁判所での適用をしないと明言したら、数時間後にトランプ大統領に首を切られました。

 

ヤバ…

 

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)かどこかの国連機関が、この大統領命令は国際人権法違反だと言ったみたいです。

 

外国人の入国を許すか許さないかは、現代でも、それぞれの国の自由というのが原則です(国内管轄事項)

 

ただ、難民条約で定義される、いわゆる「条約難民」については、難民条約で(国外退去はできても)迫害されている自国に強制送還したらダメ!って決まってたと思います。

 

難民条約で保護されない難民も、今は強制送還が許されなかった気がします。たぶん。

 

今回の大統領命令では、中東7カ国の国籍を持つ、アメリカのグリーンカード保有者まで再入国できなかったとか。

 

時々ネットで「おめでとうございます!グリーンカードがあたりました」みたいな詐欺広告を見たことがあるかも知れませんが、

 

グリーンカードというのは、アメリカの永住者(の証明カード)です。

日本でも永住外国人ってありますね。

 

(在日朝鮮/韓国/台湾/中国人の特別永住者はまた別)

 

今日、グリーンカード保有者の再入国禁止は解除されたみたいです。

 

国際人権法でいちばん大事な自由権規約は自国?(あいまい)に帰る権利が認められていますが、

 

永住外国人にとって、認められるのは国籍国に帰る権利か、定住国に帰る権利か、日本でも問題になりました。

 

有名な森川キャサリーン事件というのがあります。そこで日本の裁判所は、

自由権規約で認められるのは国籍国に帰る権利だと解釈して、

永住外国人の再入国を認めませんでした。(たしか)

 

ただ日本の裁判所の解釈には批判が多くて、自由権規約の疑いもあるとか言われたり。

 

基本的に国は同意しないと条約なんかに拘束されないのですが、さすがに割と空気読まずに自国の利益を貫くアメリカも、さすがに難民条約とか自由権規約は入ってる(批准してる)と思います。

 

今年の年始に就任した国連事務総長のアントニオ・グテレシュは、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の高等弁務官を務めてましたから、たぶんアメリカに激おこだと思いますが、国連から特定の国を批判するのは結構難しいので、さっき国連のホームページみても、この件についてのニュースが入ってませんでした。

 

今回の件で、もはやアメリカが世界をリードする立場にないことが鮮明になったように感じました。

イギリスもEUでるし、

 

いよいよ国連常任理事国(米英仏露中)という非民主的特権集団の正統性への疑いが強まってくるかも知れません。