赤十字が北朝鮮を視察

9月に北朝鮮??で大洪水が起きました。133人が死に400人が行方不明になって、70000人もの人が家を離れることを余儀なくされています。

 

これから冬が来ます。北朝鮮は相当寒いので家もなくてはめっちゃ死にます。

 

そこで、赤十字が国際社会に援助を要請していて、今日、国際赤十字社連盟の会長が北朝鮮に入りました。

 

実はこの国際赤十字社連盟の会長、日本人??なんです。近衞忠煇(このえ ただてる)さんという人です。たしか今2期目です。

 

この方、日本史で有名な近衞家の当主です。近衞家と言えば、奈良時代から日本の中央政治を牛耳ってきた藤原氏の総本家みたいなものです。

 

近衞家は摂政・関白を出すことができた五摂家の筆頭の家で、近代には近衞文麿が総理大臣を務めました。まあ日本史上最も評価の低い総理大臣のうちの一人ですが。

 

現当主の忠煇さんは、もともと細川家の人です。総理大臣を務めた細川護煕の弟で、母方の近衞家に後継がいなかったので養子に入りました。そういや細川護煕は都知事選に出たりしてましたね。今は陶芸家やってます。

 

そんか日本屈指の名門の近衞忠煇さんですが、会長を務めているのは国際赤十字連盟というところです。

 

日本赤十字社ではなく、国際組織の会長です。すごい。

 

赤十字の国際組織は二つあって、

 

国際赤十字委員会

International Comittee of the Red Cross (ICRC)

 

国際赤十字社連盟、

正しくは国際赤十字・赤新月社連盟

International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies (IFRC)

 

のふたつです。

この二つは役割が違って、国際赤十字委員会(ICRC)は戦争とか紛争時に、敵味方関係なく中立的に人道のもと救援活動をする団体です。

 

一方国際赤十字社連盟(IFRC)の方は、戦争じゃない時に、主に自然災害の時に救援活動を行います。近衞さんが会長なのはこちらです。

 

赤十字はもともと戦争でも最低限の人道は守ろうと設立されたので、ICRCの活動の方が本流っちゃ本流です。

国際法で、いわゆる戦争法と呼ばれる、戦争の時の捕虜の取り扱いなんかを定めたジュネーブ条約なんかで目にするのはICRCの方です。

 

ただ最近は自然災害のIFRCの活躍が一層だいじになってます。

 

北朝鮮も戦争に関わるICRCよりも、単なる自然災害救援団体であるIFRCの方が入国させるハードルが低いのかなと思いました。

 

IFRCの方は、国際赤十字・赤新月社連盟と名前が長いですね。赤十字はわかるけども赤新月ってなんやねん!という感じですが、

 

赤新月は、イスラーム諸国における赤十字です。十字はキリスト教のマークなので、イスラーム諸国は嫌います。そこでイスラームのシンボルである月も使っていいことになりました。

 

あとは昔イランでは独自の赤ライオン太陽とかいうマークを使っていたし、最近ではユダヤ教国家のイスラエルが、「十字と新月キリスト教イスラームだから嫌だ!」ということで赤クリスタルのマークを使ってますね。

 

仏教国なんかはおとなしく赤十字使ってますが、一応言い訳としては、赤十字キリスト教を表すものではなくて、

赤十字運動発祥の国であるスイス??に敬意を表して、スイスの国旗の色を逆にしたものということになってます。(1949年ジュネーブ第一条約38条)

 

トンチみたいな話ですね。結局スイスの国旗がキリスト教由来だから一緒やん!と思いますが、こういうちょっとした心づかいが大事なんでしょうきっと。

 

ところで英称を見ると、ICRCの方は

International Comittee of the Red Cross

で、Red Crossにはthe がついて単数形

 

IFRCの方はInternational Federation of Red Cross and Red Crescent Societies

とごちゃごちゃしています。まず赤新月も入ってますね。societiesと複数形です。

 

これはおそらく、ICRCのほうは集合名詞、概念としての赤十字(運動)なのでtheがつき複数形にならず、

IFRCの方は、各国の赤十字社赤新月社の連合体なので複数形になっているのだと思います。だかは日本語にするときも赤新月を略すのは良くないと思うんですが、長くて覚えにくいので省いてます。英語だとRed Cross も Red Crescentも どちらも略せばRCなので問題が生じなくていいですね。